中小企業経営者の最後にして最大の問題が事業承継です。事業承継には、「親族内承継」、「従業員などへの親族外承継」、「M&Aによる第三者への承継」、そのほか「廃業」などの方法があります。
いずれの方法をとるにしても、誰にも相談せず独断で行うことはできません。今までの会社経営であれば、ワンマン経営者として、いろいろな経営上の難局を乗り越えることができても、事業承継に関してはそうはいきません。自らの家族がいます。また、従業員や取引先、融資先といったさまざまな利害関係者、ステークホルダーがいるからです。
こうした人々の意見を聞かず、単独で、事業承継を進めようとしても、はじめからつまずいてしまうことになります。このサイトでは、事業承継の相談先について説明します。

事業承継は誰に相談するといいのか

中小企業の事業承継については、経営者が単独で行っていくことは困難なわけです。したがって、誰に相談するかといった相談相手選びが重要になります。
一般的な相談相手としては、まず「親族」、そして顧問である「公認会計士・税理士」、「取引先の金融機関」、「公的機関」、「M&Aアドバイザー」、「友人・知人」などがあります。以下、これらの相談先について見ていきたいと思います。

親族

「親族内承継」、「従業員などへの親族外承継」、「M&Aによる第三者への承継」あるいは、「廃業」のいずれを選択するにしても、親族への相談や打診をすることなく事業承継を進めていくことはできません。
「親族内承継」であれば、子、孫、妻といった親族の誰に承継させるか、また、親族の承継意思の確認、経営者としての資質の見極めなど、事前の相談を通して行っておく必要があります。さらに、「親族内承継」が無理ならば、他の方法などについても話し合わなければなりません。
いずれにしても、オーナー経営者の独断による「廃業」といったことを回避するためには、「親族」との慎重かつ十分な話し合いは不可欠となります。

公認会計士・税理士などの士業

中小企業の経営者が事業承継に際し、最初に打診する相手としては、顧問の公認会計士や税理士が多いようです。公認会計士や税理士は、税務、財務、会計のプロですから、経営者にとっては最も頼りになる相談相手のようです。
その他の士業では、「行政書士」がいます。相続や行政許認可などの業務を中心に、ほかの専門家との間に立って、事業承継の総合的な調整役として利用されているようです。
また、顧問の公認会計士・税理士であれば、顧問先の維持・確保といった視点から、「廃業」することなく、事業承継できるよう、いろいろな面からのアドバイスも期待できます。

取引先の金融機関など

中小企業では、銀行などの金融機関から資金を借り入れる場合、経営者を連帯保証人とすることがほとんどです。そのため、こうした債務や保証人の対応について、早めに金融機関と話し合い、その意向などを確認しておく必要があります。

M&Aアドバイザーなどの経営コンサルタント

顧問の経営コンサルタントであれば、会社の内情について経営者同様、あるいはそれ以上に詳しいわけですから、どのような事業承継を行うにしろ、的確なアドバイスをしてもらえます。
また、スポットでM&Aなどの事業承継コンサルタントなどに相談する場合でも、事業承継の専門家ですから、経営者の予定している事業承継について最適な方法などを提示してもらえます。
特に「M&Aによる第三者への承継」など、複雑な手続きが必要な事業承継などの場合、なくてはならない相談者といえるでしょう。ただし、よからぬ事業者もいますから、その実績、評判、などから判断することも重要です。

その他の相談者

その他の相談者としては、「商工会・商工会議所などの公的機関」や「友人・知人」があります。これらの場合、個人事業者による相談ケースが多いようです。
「商工会・商工会議所」などの公的機関では、さまざまな事例やデータなどの情報が得られること、「友人・知人」の場合、親身になって相談にのってもらえることなどの理由によるものです。

中小企業の事業承継には、いろいろな方法がありますが、経営者が単独で行うには無理があります。まずは、信頼できる相談者に打診する必要があります。そのため、相談者選びが非常に重要になってきます。